CS2のバージョンアップ方法

バージョンアップに必要なもの

CS2のソフトウェアバージョンアップにはインターネット接続が必要です。

インターネット接続の形態はどのようなものでも構いません(光ファイバー、ADSL、モバイルのLTEなど)が、ある程度のデータ通信を行うので、従量制の料金や通信量に上限が設定されている接続の場合には注意してください。
アップデートの内容にもよりますが、100MB以上~数百MBの通信を行う可能性があります。

CS2は背面の有線LANポートがありますが、無線LAN(WiFi)には、本体だけでは対応していません。
無線LANしかなくて、有線LANケーブルの接続ができない環境では、CS2の有線LANケーブルを無線LANに接続するために、別の機器(イーサネットコンバーター等)が必要になります。

2つのバージョンアップ手段があります

ソフトウェアをアップデートする方法は、2種類あります。

通常はネットワーク経由でのアップデートで最新の状態にしておくのが良いでしょう。
現在使っているCS2のバージョンが古くて一気にアップデートする場合や、CS2本体がインターネットに接続できない場合はUSBメモリーを使うのが良いと思います。

1.インターネット経由で直接アップデートする方法

CS2本体を直接インターネットに接続してアップデートします。
パソコン等は不要で、LANケーブルでCS2を直接インターネットに繋いでアップデートします。

《メリット》
・常に最新のアップデートが受けられる。
・CS2本体だけでアップデートが完了できる。

《デメリット》
・大量のデータを受信する場合があるので、アップデートに時間がかかる。15分~場合によっては数時間くらい。ネットの速度や状況にも左右される。

2.USBメモリーを使ってアップデートする方法

パソコンなどを使って、メルクリンのWEBサイトからあらかじめダウンロードしておいたアップデートファイルを、USBメモリーにコピーして、そこからCS2に読み込ませてアップデートを行います。
CS2本体をインターネットに接続する必要はありませんが、アップデートファイルをダウンロードするには、別途インターネット接続が必要です。

《メリット》
・ネットワーク経由でアップデートするよりは高速にアップデートできる。ただし、あくまで同じアップデートを比較した場合であって、それでも結構かかります。15分~場合によっては数時間くらい。
・CS2をインターネットに接続できない環境でもアップデートができる。

《デメリット》
・最新のアップデートが受けられるとは限らない。メルクリン社のWEBサイトには『USBメモリーでの提供は技術的な理由により最新ではない』と書かれています。
・USBメモリーが別途必要になる。

使用できるUSBメモリーの種類について

USBメモリー経由でアップデートする場合に使用するUSBメモリーは、容量が1GB以上必要です。

しかし、なぜかあまりに大きい容量のもの(16GBとか32GB)ですと、バックアップの際に時間がかかります。
本当は1GB~2GB程度のものが良いのですが、今ではもう小さな容量のUSBメモリーはほとんど売られていないので、4GB~8GB程度のものが良いでしょう。

USBメモリーは、FATまたはFAT32でフォーマットされている必要があります。
現在発売されているものの多くは購入時はFAT32になっていると思いますが、よくわからない場合や別のファイルシステムでフォーマットされている場合は、パソコン等を使ってFATまたはFAT32でフォーマットし直して下さい。
※FATは、Windows2000より前のOSでは2GBまで、Windows2000以降のOSでは4GBまでのメモリーしか使えません。4GBより大きい容量のUSBメモリーの場合にはFAT32でフォーマットしてください。
パソコンがMacintoshの場合はMacOS用のフォーマットで、Windows7以降の場合にはNTFSでフォーマットしてしまうことがありますので、そのようなUSBメモリーは使用できません。MacintoshでもWindows7以降でも、フォーマットの際に明示的に「FAT32」を指示することができますので、USBメモリーが認識できない場合には確認して、「FAT32」でフォーマットし直してください。

USBメモリーは、CS2のコネクターに差し込んでから1分程度しないと認識しない場合があります。
差し込んだら少し待ってから、画面をタッチするようにしてください。

アップデート用ファイルのダウンロード

USBメモリー経由のバージョンアップでは、まずパソコン等を使ってドイツのメルクリンの公式WEBサイトからイメージファイルをダウンロードして、それをUSBメモリーのルートフォルダ(USBメモリーを開いて最初に表示されるフォルダ。何かのフォルダの中に入れないこと)にコピーしておきます。
イメージファイルをコピーしたUSBメモリーをCS2のコネクターに挿し込んで、そこからバージョンアップを行います。

※上記公式WEBサイトへのリンクは2015年7月現在は有効ですが、ページ構成の変更等により場所が変わる可能性がありますのでご注意ください。

ソフトウェアのアップデート手順

アップデートする前のCS2のバージョンが3.5.16以下の場合には、アップデート作業は1回では完了できません。
中間バージョンを経由して2回以上のアップデートを行う必要があります。
この場合の中間バージョンの時の操作については、こちらのページを参考にしてください。

バージョンアップの準備

USBメモリー経由の場合には、バージョンアップ作業前に、公式ホームページからダウンロードしたファイルをコピーしたUSBメモリーを背面のコネクターに挿し込んでおいてください。

インターネット経由の場合には、CS2に電源を入れる前にLANケーブルを繋いでおいてください。
もしケーブルを繋がずに起動してしまった場合には、下記の操作を行って有効なIPアドレスを取得してください。

ケーブルを繋がずに起動してしまった場合のIPアドレスの再取得方法

setupタブのIP画面から「DHCP」ボタンを押します。
IPアドレスが再取得されますので、有効なIPアドレス(日本の家庭の場合はほとんどのケースで192.168.xxx.xxxという形式のIPアドレスになると思います)が割り振られたことを確認します。
インターネットに接続できない場合や有効なIPアドレスが取得できない場合には、LANケーブルを繋いだまま、一度CS2を再起動してください。

バージョンアップを行う

setupタブをタッチしてsetup画面に切り替えます。
CS2をタッチします。

インターネット経由の場合には「Network」ボタンを、USBメモリー経由の場合には「USB Stick」ボタンをタッチします。

青い画面に切り替わり、バーが伸びて差分ファイルを検索しはじめます。これには数分かかる場合があります。
特にインターネット経由の場合には、通信状況により時間がかかることがあります。

アップデートされたファイルがある場合には、更新差分が黒い文字で表示されます。
灰色の文字は現行のバーションが最新であることを示しています。ですので、すべての項目が灰色の文字の場合には、アップデートをする必要はありません。
黒い文字の項目がある場合には、アップデートをすることができます。

startボタンをタッチすると、アップデートが始まります。
この作業もかなりの時間がかかる場合があります。
インターネット経由の場合には特にダウンロードに時間がかかることがあります。
アップデートの進行状況は、右のウィンドウの文字と下のバーで確認することができます。

アップデートが進行するに従って、更新された項目は色が緑色に変わっていきます。

アップデートする項目によっては(GUIが含まれている場合には特に)、途中でアップデートが一時停止して、再度確認を求められることがあります。
左下のボタンに「Weiter」と表示されて、黒色でタッチできるようになっていたら(グレーアウトしていない状態だったら)、ボタンをタッチして作業を先に進めます。

場合によっては、下記のような画面に切り替わる場合もありますが、問題ありません。

バーが一番右まで進んで、下に「Das Update ist abgeschlossen」と表示されたら(ドイツ語でアップデート完了という意味)、緑色のチェックを押します。
これでアップデートは完了です。

アップデート内容によっては、アップデート作業中に確認ダイアログが表示されたり、CS2が再起動する場合があります。
アップデート内容によって画面は多少異なります。
その場合は緑のチェックを押して、アップデートが完全に完了するまで、同じ手順を繰り返します。