メモリーでCS2の本体から音を出す
メモリーを使って、任意のタイミングでCS2の本体から効果音やBGMをならすことが出来ます。
CS2本体からの音を出力するには、本体背面のオーディオ端子にスピーカーを接続しておく必要があります。
スピーカーはLINE OUTに対応したパソコンのスピーカーや一般的なオーディオ機器が使用できます。
スピーカーの種類はアンプが内蔵されているアクティブスピーカーを繋いでください。
単純なイヤホンのようなものだと音が非常に小さいか聞こえないです。
パソコン用に発売されていてボリューム調整が出来るもの(USB給電を含めて別途給電するようなもの)はだいたいアクティブタイプです。
CS2の起動時にはスピーカーから大きなノイズ音が出ます。スピーカーの電源はCS2が起動してから入れるようにしてください。
使用できるファイルについて
CS2で再生できるのは、Wave形式(.wav)のファイルのみです。mp3やoggなどは再生できません。
私の環境で各種Waveファイルの再生テストをしたところ、以下のような結果になりました。
【テスト方式】
同一内容で下記条件の30秒の音声ファイルを、同一ルート内で遅延なしで連続10回再生する(300秒間の演奏)命令を記述し、メモリー画面でルートを1回だけタッチして実行。
再生ファイルのチャンネルはすべてステレオ形式。
表内のファイルサイズは、ファイル1個あたりのサイズです。
量子化ビット数→ サンプル周波数↓ | 32bit | 16bit | 8bit |
---|---|---|---|
48KHz | 再生不可 11.3MB | 再生可能だが途中でフリーズ 5.7MB | 何度か再生が中断される 2.8MB |
44KHz | 再生不可 10MB | 何度か再生が中断される 5.1MB | 何度か再生が中断される 2.5MB |
22KHz | 再生不可 5.1MB | 10回連続再生可能 2.5MB | 10回連続再生可能 楽曲で音質にこだわる場合の下限値 1.3MB |
16KHz | 再生不可 3.8MB | 10回連続再生可能 1.8MB | 10回連続再生可能 940KB |
8KHz | 再生不可 1.8MB | 10回連続再生可能 940KB | 10回連続再生可能 音声なら音質も問題ない 470KB |
テスト結果を見る限り、量子化ビット数は16bit以下でなくてはなりません。32bitのファイルはそもそも再生自体ができませんので対応していないと思われます。
周波数は22KHz以下に抑えれば、ある程度長いファイルでも再生できるように感じました。
ただし、メモリーの他の命令の実行状況にもよりますので、可能な限りファイルサイズを小さくするようにしてください。
音声(特に日本語)の場合には、8bit 8KHzでも鉄道模型用途としては問題ありません。モノラルにすればさらにファイルサイズがそれぞれの約半分に下がりますので、アナウンスなどはモノラルで良いと思います。
楽曲でも8bit 8KHzで十分聞けます。感覚としては昔のアナログテープで音楽を聴いているような感じです。
楽曲で音質にこだわる場合には、22KHzより周波数を下げると劣化が顕著になりますので、8bit 22KHzが個人的には限界ラインかなと思います。
音質はファイルの条件の他にも、スピーカーの性能にも大きく左右されます。
ファイル条件にこだわるよりも、用途に合った良いスピーカーを付けた方が体感的には改善されます。
CS2はあくまで鉄道模型のファンクションの中で音を再生させる機能を提供するものです。
ウォークマンのようなオーディオ機器ではありませんので、何個もの音声ファイルを連続で再生させたり、長い曲を聴いたりするために用意されている機能ではありません。
Wave形式の音声ファイルはサイズも大きくて、処理にも負荷がかかりますので、一度ファイルを再生するとルートメモリーの解放にも一定の時間がかかるようです。
駅の放送やちょっとしたジングルなど、常識的な範囲内での音の再生にとどめるようにしてください。
USBメモリーから読み込む
音声ファイルは、USBメモリーから読み込んで再生します。
あらかじめUSBメモリーには、以下のフォルダーを作成して、そこにWaveファイルをコピーしておいてください。
【フォルダー構成】
/cs2/wave/
※USBメモリーのルートに「cs2」というフォルダーを作り、その下に「wave」というフォルダーを作る。
この下に再生するファイルを配置します。
USBメモリーは、FATまたはFAT32でフォーマットされている必要があります。
その他のファイルシステムでフォーマットされたメモリーは使用できませんので、ご注意ください。
テスト再生
最初に正常に再生できるかどうかをテストしておくと良いでしょう。
CS2にUSBメモリーを挿し込みます。
挿し込んですぐには認識しない場合がありますので、1分程度待ってください。
setupのAudioをタッチします。
フォルダーが表示されます。
internは、あらかじめCS2内部に入っている音源です。
usbをタッチすると、USBメモリー内のファイルが表示されます。
ファイルを選択して、スピーカーアイコンをタッチすると、ファイルが再生されます。
最後まできちんと正しく再生できれば、そのファイルは利用可能です。
ファイルの状態やサイズにより、最初だけ再生できても最後まで再生できない場合もあります。必ず最後まで正常に再生できることを確認してください。
メモリーで使用する
メモリーで使用するには、適当なルートを編集します。
オーディオを再生したい場所で、setupをタッチします。
Audioをタッチして、Audio画面を表示します。
ファイルを選択して、→アイコンをタッチすると、音声が追加されます。
追加したら、Pause(sec)で、指定秒数ずつ遅延を追加できます。
→を押すたびに、指定秒数が遅延に加算されます。
この場合の遅延とは、音声の再生が完了してから、次の命令が実行されるまでの遅延秒数です。
ルートを登録すれば、利用方法は普通のルートと同じです。
駅のアナウンスやジオラマの環境音などで利用すると良いでしょう。